鈴木歩さんは七段でした
前回のコラム、「プロ・アマペア碁」で優勝した鈴木歩さんを六段と書いてしまいました
が、今年1月1日付で七段に昇段しています。お詫びして訂正させて頂きます。
かつてプロ棋士の昇段は「大手合」の成績がすべてでした。またタイトル戦がほとんど
なかった時代には、段位が大きな価値がありました。しかし、タイトル戦が全盛の時代に
なると段位の価値が下がり、また九段が激増し、大手合の時代が終わりました。
現在は一般棋戦の成績によって昇段が決まり、以下の3つの昇段方式になりました。
一、七大棋戦による昇段
リーグ戦に入ると七段。挑戦者になると八段。七大棋戦のタイトルを奪取すると九段。
二、段位別賞金ランキングによる昇段
各段の年間賞金ランキング上位者が昇段。初段から五段までは1位と2位が昇段。
六段は1位のみが昇段で、鈴木歩さんは六段の部で1位となり七段に昇段したのです。
この昇段者11名の中で、只一人の女流は立派なものでした。
三、勝ち星による昇段
各段位によって勝ち星の数は変わります。たとえば、八段になってから200勝すると
九段に昇段。気の遠くなる数字ですが、2月19日付で中部総本部の中根直行八段が200
勝を達成してめでたく九段になりました。ちなみに八段は平成15年ですから、13年を要
したことになります。
第11回 28年2月25日
酒巻忠雄 (本因坊秀芳囲碁さろん)