巡礼(高知の巻)続。山脈を買う
竜馬空港からバスでJR高知駅へ。そこで期せずして明神輝男氏に会う。氏は今回の旅程すべて案内役を買って出てくれたのだ。有難い話しだが。私がもっと有難いと思ったのは、高知県では真っ先に署名に協力してくれたからだ。お礼を。
初日は市内の碁会所でメール碁会と高知軍との対抗戦。そこに参加された中に矢野孝昭氏がいた。四万十の方
竜馬空港からバスでJR高知駅へ。出迎えてくれたのは、明神輝男氏。今旅程の案内を買って出てくれた方だ。有難い話だが私にとってもっと有難かったのは氏が高知県でいの一番に署名簿を送って来てくれた方だから。勿論最敬礼でお礼を。
旅程の第一日は当然碁だ。「坂本大衆囲碁サロン」での高知勢との対抗戦。そこへなんと「矢野孝昭」さんという方が参加されていた。
この方署名250名を送って来てくれた方だ。四万十在住の方で事前に私は「旅程に四万十が入っているので、その際に、お礼の訪問をしたい」と伝えておいた。それが、ご本人が車を何時間か飛ばしてわざわざ高知市まで出てきてくれたのだ。お土産まで持参で。これではまるでやってることが逆ではないか。人口全県で74万。而も中でも最過疎(失礼!)の四万十。どうやって署名を集めてくれたんでしょうね。
最後になっていまいました。前川穎司氏。高知県の碁界最要人。県連の会長さんだ。高知県全県に署名の旗振りをして全国11位の実績を上げてくれた方。どうしても会いたい。席亭にそのことを話したら、わざわざ車を出して案内してくれた。氏は本業は「種苗会社」の経営であった。会うや否や、会社の倉庫に連れて行かれた。そこには栢の3寸、5寸の碁盤が何十面もうず高く積んである。
氏の説明によると、歴代の本因坊は全て裏面にサインされていると。それだけではなく、著名な囲碁人のものも。となるとこれらは別に売り物ではないのかもしれない。中に「菊地康郎」というサインもあった。
氏はもう日本には栢はほとんど絶滅だと嘆く。「どうなるのか」と聞く。
氏は今栢を植えていると。「えっ。どこへ」と聞く。栢は大木になるには100年以上もかかると言う。氏はこともなげに「山だよ」と。
国の山に勝手にそのようなことが出来るのか。馬鹿な質問だった。
「なに買えばよいのさ。四国山脈を全て栢で埋めるのだ」と。将に「愚公移山」「白髪三千丈」の世界だ。流石の竜馬も遠く及ばないのでは。(内久根)