コラム:健康な脳を維持するために(その1)
作成:企画委員 村上深
監修:脳神経内科医 飯塚あい
みなさんこんにちは。
体や頭の健康をどのように作っていくか、という課題は、超高齢社会において誰もが関心を持っていることでしょう。
東北大学加齢医学研究所 瀧靖之教授の著書「生涯健康脳」によると、健康な脳を維持するためには、生活習慣の改善や有酸素運動と共に、知的好奇心を刺激することが良いという研究結果が出ています。
みなさんは、自分の興味があることではいろんなことを覚えたり上達することができても、興味がないことではなかなかうまくできない、というような経験はありませんか。
これも、興味があることでは脳内で「ドーパミン」という神経伝達物質がドバドバと分泌され、記憶力が高まったり、楽しい、面白いと感じて、喜びや達成感、やる気につながります。
アメリカで修道女を対象に行った感情と寿命の関係の調査では、「喜び」「幸せ」「感謝」といったポジティブな感情の人ほど長寿であったという結果が出ています。これも「ドーパミン」の力がおおいに関係しているのではないでしょうか。
知的好奇心を刺激するためには「趣味」を持つことが近道です。
「趣味」と一口に言っても多種多様ですが、健康な脳を維持するために工夫をすると、さらにより良い効果が期待できることが最近の研究で明らかになってきました。
次回、健康な脳を維持するための工夫についてみなさまにお伝えしたいと思います。