矢島さんからのお便り
ご無沙汰しております。
送信しておりますのは、矢島賢二と申します。
都立高校に長年勤め、退職後、都立戸山高校で五年の嘱託、その後ますます碁三昧、いや
五の前に四を、というわけで詩碁中心の生活をしております。
今回、ようやく碁の詩をささやかですがまとめました。別添の「小詩集 ごばんどうぶつえん」です。ただし、残念ながら表題の「ごばんどうぶつえん」は調整中のため、ありません。調整中というのは、全日本囲碁協会の賛助会員になろうと、長年通った碁席「秀策」に行き登録しようとしたところ通信欄がありまして、ついつい碁の詩を書いていますとメモしてしまい、それが事務局長の内久根様の目に留まり、「碁盤動物園」を寄稿したところ、たちまち、作曲、絵画、振り付けとかいった壮大なこととなってしまいました。先先週(4/28)今日(5/12)と作曲者兼バンドリーダーの上田様のところに行き、どうやらそれが「ごばんどうぶつえん」として確定するようなのですが、予断は許しません。で、結局、肝心の「ごばんどうぶつえん」は皆さまには、お届けできないということになってしまいました。
「ごばんどうぶつえん」は、推敲に推敲を重ねた結果、実に、様々なバージョンが出来てしまいました。これも原因の一つです。
でも順調に、明日、五月十四日、日曜日「渋谷区せせらぎまつり」(総合ケアコミュニティせせらぎ、十時~十五時半)、曲として来園者にご披露できれば、それが決定版になることでしょう。なお、この会には、僕は日本福祉囲碁協会の一員として参加しております。
さて、この挨拶状は、古い友人、新しい友人、碁の関係で知り合った方々・・に差し出しております。
中には、とてつもなくご無沙汰している方にも送信しております。そういうことなのに、何ですが、是非、ご感想をお寄せください。次回は「第二小詩集 ふしぎなごばん」を予定しております。お寄せ下さった方優先に第二小詩集を送信したいと思っています。よろしくお願いします。
平成二十九年五月十三日
皆 様
矢島賢二
ごばんどうぶつえん
調整中
シチョウにかかったおすもうさん
まくしたの ちいさなちいさな おすもうさん
シチョウをにげて まくうちに
あいてはカモシカ
かわいい てあし
まけるものかと シチョウをにげる
じゅうりょう こむすび おおぜきと
おおきくなってく おすもうさん
とうとう よこづなに だいしゅっせ
そこで てあしのかわいい カモシカさんに
とっつかまって しんだとさ
イタチのはらづけ
もりのタヌキさん
イタチにおわれて かわのなか
うごきがにぶり あおいき といき
そのとき かみのいって
イタチのはらに
まほうのくすり
イタチのはらづけ
けいせいぎゃくてん
はな と ちょう
しろい はな コブシ しろいいし
くろい ちょう アゲハ くろいいし
そらいろ ごばんに はな と ちょう
あそんで おりなす しろ くろ もよう
ふしぎなくにの ふしぎな ごばん
ゲタ
きって てぬき
へいぜん へいたろう
みかたのおうえん ちかくにあるから と
ところが あれれ
とつぜん ばっさり
てきの あみの とりこになった
えどじだい ごうちはこのあみを
なぜだか
ゲタといった
「はな と ちょう」
正倉院御物に碁盤セットがあります。
確か鳳凰が描かれていたかと思います。
それをヒントに、たまたま、コブシの白い花を見たので書いてみました。
白いコブシの花に黒アゲハが舞っているという空色碁盤の絵柄です。
このような発想で、自由で楽しい詩を引き続き書きたいと思っています。これらの詩が子供たちの碁の普及に役立つよう願っています。よろしくお願いします。