我武者羅会
我武者羅会
鈴木良子
総武線大久保駅の近くに「我武者羅」という囲碁サロンがあった。石乱会で腕を磨いていた廣瀬壽郎さんが還暦を機に、棋力には関係なくさまざまな囲碁ファンや囲碁を知りたい人が集える場所としてオープンしたサロンだった。
甘党にはおいしいお茶とお菓子、酒飲みには各種アルコールとおつまみ、煙草好きには喫煙席まで用意してくれた。季節ごとにはスペシャルなお取り寄せをふるまい、まさにおもてなしの囲碁サロンだった。
口コミでいろいろな年代・職種・地域の碁キチが集まってきた。
海外囲碁交流旅行も毎年恒例で、中国・韓国・アメリカ・ベトナム・インド・トルコなどへも行って碁キチぶりを発揮した。
そんな「我武者羅」だったが、席亭の廣瀬きんの体調不良により、惜しまれつつ閉店したのは二○一二年十月のことだった。
しかし、「我武者羅」で楽しい夜を過ごしていたレギュラーメンバーにとっては堪らない。なんとか皆で「我武者羅」風に楽しく打てるところが欲しい。そこで始まったのが「我武者羅会」である。もちろんその中心には元気になった廣瀬さんがいる。
現在は、新宿の碁会所「喜楽」の個室を借りて開催している。酒好きが多いので、基本はお気に入りの純米酒と赤ワイン、そしてささやかなおつまみを用意し、あとは皆の差し入れなどを飲食しながら対局している。
メンバーの棋力は初段から高段者までというところだが、女性も数人いる。時間に限りがあるのでやや早打ちの傾向がある。
年中無休の毎週火曜日午後四時半から九時半まで。ただし午前十一時半から闘始していることもあるので、興味をもたれた方はまずお電話ください。