碁の勉強法について 平岡 聡
強くなるにはどうすればいいんですか?と聞かれることがあります。正しい答えは自分には分かりません。特効薬はないと思いますし、あれば是非教えてほしいです。ですが、自分なりに思うことを少し書かせて頂きます。
まず月並みですが、詰碁はやったほうがいいと思います。正直、私は詰碁はあまり好きではなく、今でも苦手です。ただし、スポーツでいえば、ランニングとか筋トレと同様で囲碁の基礎体力をつけるためには必要だと思います。答えが分かることが重要ではなく考える過程が重要です。これは苦手な人も取り組んだ方が良いと思います。
後は基本的には、自分が勉強して楽しいところを強化するのが良いかと思います。布石が好きな人、ヨセが好きな人、個人の好みに合わせて取り組めば良いかと思います。
例として自分で取り組んだ事を挙げるとすれば、目算です。地味ですが、正確に素早く地が数えられるようになることは大切です。どのように数えればミスなく早く出来るのかは個人によって違うと思います。自分はいろいろと試行錯誤したうえで、数え方は5目ずつ、自分の地は右上から、相手の地は左下から基本時計回りに数える事をルーティンにしていました。終局時の差がピタリと当たることが連続すると達成感があり、自信にも繋がります。20代の頃は自分の中でもスピーディでそれなりに正確に出来るようになったと思っていました。(ただし、最近は40代となり正確性とスピートが明らかに落ちてきていますので、良い手を打つ方に重点を置いています。)目算の得意不得意は必ずしも棋力に比例するものではありませんので、好きな方は是非鍛えてみて下さい。