恐るべしコンピュータの囲碁
囲碁の世界のみならず、全世界が注目した囲碁ソフト「アルファ碁」と世界の囲碁界トップクラス李世ドル
九段の五番勝負は、大変な社会現象となりました。近年、コンピュータは飛躍的な進歩を続けており、
チェス、将棋などのゲームは完全に負かされていますが、「囲碁」だけは私の目の黒いうちには人間を
超えられない、と楽観していました。しかし、たちまち３連勝したのには驚愕させられました。
翌日の朝刊各紙が大々的に取り上げたのは、まさに歴史的な出来事と捉えたのでしょう。読売新聞は
１面トップで「人工知能また壁破る」と報じ、３面、38面にも関連記事が掲載されたのには、驚きでした。
コンピュータ３連勝のあと李九段が１勝を挙げたものの、五番勝負は４勝１敗でコンピュータの圧勝でした。
これからもコンピュータとプロ棋士の対局は、さまざまな形で行われるでしょうが、楽しみでもあり恐怖でも
あります。第13回 28年3月15日 酒巻忠雄（本因坊秀芳囲碁さろん）
