身近な目標
囲碁が打てます、と一般に言えるのはどれぐらいか。
先週の企画委員会で話題になりました。
諸説あると思いますが、趣味を聞かれて「囲碁」
と答えられる一つの目安は現状、
「初段」
であることに異を唱える人は、少ないでしょう。
囲碁は他の習い事と比べて、階層が細分化されています。
これが、15級の人が一般社会で、「私囲碁が打てます」
と言いにくくしているのも事実です。
初段という目標は、囲碁をこれから始める「大人」にとって遠すぎます。
子供が熱中すれば1年、いや、数ヶ月で到達出来ますが、
大人は早くて3年、実際には5年、10年、それ以上かかるケースも
多いです。
本質的な問題は、初段までが遠いことではありません。
その遠さが一因で途中で囲碁から「離脱」してしまう人が多いこと。
イクラから産まれた鮭が、大海に出て成魚に育ち、
川に戻ってくる難しさを想起させます。
10級、いや15級ぐらいの、
「一応19路で打てるようになった段階」
ぐらいの、目標として分かりやすい指標。
その目標到達に対して、業界全体がリスペクト、
そして歓迎する雰囲気。
この2つを創ることが、新たな囲碁ファンの定着に
プラスに働くことは簡単に想像できます。
「ライト・ミドル」 (ボクシング)
「白帯・黒帯」 (柔道 囲碁と逆ですね)
「ジュニア・シニア」(野菜ソムリエ)」
色々な言葉があります。囲碁では盤の大きさが現状、
上達のステップになっているので、こんな例も
あるでしょうか。
9(25級ぐらいまで) ブラック(ストーン)
13(15級ぐらいまで) グレー (ストーン)
19(15級以上) ホワイト(ストーン)
の三段階
(つまり19路を打てる人を「ホワイト到達者」として一まとめ)
これぐらい頭を柔らかくしても、いい問題かもしれません。
ランキングとあわせて、囲碁普及のために
全碁協が世の中に出していきたいですね。
企画委員 根本 明