広報NO16 伊藤義夫プロと品川区の囲碁活動 川村麻紗子
日頃から尊敬している囲碁の先輩から、得難い普及活動をしているプロ棋士を紹介された。
子どもから大人まで地元・品川区民と深く関わり、地道な普及活動をしいる伊藤義夫五段である。
伊藤五段は入段を機に、故伊藤友恵六段の養子になられている。
故岩本薫九段のサンパウロ・アムステルダム・ニューヨークの囲碁会館設立にも同行している。
5月22日立会川にお尋ねしお話を伺った。
先生は品川区役所囲碁部指導はじめ、区内各所のイベントで囲碁指導を半世紀以上続けている。
広報NO4にご紹介した品川区立小学校独自の課外活動・スマイルスクールの生みの親でもある。
その一校の鮫浜小学校スマイルスクールで月一回囲碁指導されている。
23・24日、下神明の中小企業センターで開催されていた、中小企業センターまつりを見学した。
23日は大人の囲碁大会(30名)、24日は子どもの入門教室(8名)を伊藤五段が指導されていた。
夏に開催される、南大井文化センターの「区民まつり・子どもカーニバル」でも毎年奮闘されている。
子ども達に、笑顔で優しく指導する先生の姿は、とても82才とは信じられないパワーだった。
品川区は区立の小中一貫校が日本一多い区でもある。
父兄にも子ども達にも受験競争の焦りがなく、ゆとりが感じられる。
区長も囲碁に理解があり、区議で慶応囲碁部出身の松沢利行氏も普及に熱心だ。
同じ24日、区立日野学園と区との共同施設の総合体育館で春季囲碁大会が開催されていた。
素晴らしい施設に区民150名が参加し、大会運営は全て地元のボランティアだった。
全碁協の署名運動にも約100名が協力してくれた。
スマイルスクール37校のうち、唯一、今年から浅間台小学校が囲碁を正課にしたと聞いていた。
その後の様子が気になっていた所、会場で偶然、その指導者に会え話を聞く事が出来た。
正課と言っても、一年のカリキュラムの中のたった一回だと聞いて驚いた。
それでも、英語や将棋他を推薦する側から「何故囲碁だけか゛?」との反発があるようだ。
一年にたった一回でも立派な正課である。
さきがけとして、第一歩として、是非頑張ってほしい!!